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中平コラムSeries123:失敗を是とする組織であり続けるためにって話

作成者: 中平裕貴|2025年07月27日

こんにちは、エスワイシステム関東の中平です。

 

毎年この時期、SYSホールディングスでは管理者合宿研修が開催されます。

 

私たちの会社は8月が期初。

そのため、7月のこの研修は「次の1年をどう動くか」を全管理者で考える、節目の行事となっています。

例年はエスワイシステムの管理者が中心でしたが、今期からはグループ他社のメンバーも多数参加。

事業も文化も違う会社の管理者同士が交わることで、これまでになく多様な刺激を受けた2日間になりました。

 

 

久々の再会と、共有された想い

 

なかでも印象的だったのは、かつて私が代表を務めていたGIT(グローバルインフォメーションテクノロジー)のメンバーとの再会でした。

部署も立場も変わりましたが、顔を合わせれば自然と近況報告が始まる。

 

やっぱり「同じ船で戦った時間」というのは、かけがえのないものですね。

一緒にいたときの悩みも、笑い話になる。
彼らの頑張りが、素直に嬉しかったです。

 

 

「あなたは最近、誰かを抜擢しましたか?」

 

そんな中、私は「抜擢人事」というテーマで登壇しました。

セッションタイトルは少し強めに、

 「あなたは最近、誰かを抜擢しましたか?

と問いかける形にしました。

というのも、ここ最近、社内で“抜擢”という言葉をあまり耳にしなくなってきたと感じていたからです。

かつてのエスワイシステムは、まだ経験の浅い若手でも、「やります!」のひと言で挑戦の機会を得られた。

私自身もその恩恵を受けて育ってきた人間です。

でも今、そういった機会が減っている気がする。
なぜか?

・任せられる仕事がない
・任せたい人材がいない
・期待よりもリスクを避けてしまう

そんな空気が、じわじわと漂ってきている。

 

 

抜擢とは“信頼と責任の先渡し”

 

私はセッションでこう話しました。

抜擢とは、「ギフト」ではなく、「信頼と責任の先渡し」だ。
まだ実績のない人に、裁量ある仕事を任せるのは、勇気のいることです。

けれど、それが人を育て、組織を変える起点になる。

抜擢したい人がいない」と嘆く前に、
この人に任せたい」と思えるような“瞬間”を、見逃さないこと。

任せる仕事がない」と言う前に、
任せられる仕事を創り出す」という発想を持つこと。

そうやって挑戦の場を創り続けるのが、管理者の役割なのではないか。
参加者の皆さんも、真剣に耳を傾けてくれていました。

 

 

ディスカッションと“あの人の顔”

 

ワークショップでは、次の2つをテーマに議論してもらいました。

抜擢できる仕事とは?
あなたが抜擢したい人材は誰か?

あるチームでは、「あの子に任せてみたい」と、具体的な名前が出てきていました。
それを聞いたとき、私はとても嬉しかったんです。

管理者が誰かの可能性に目を向けた瞬間。
それは、未来が少し動いた証だと思っています。

 

 

 

まとめ:そして僕は、もう一度“文化”を育てたいと思った

 

この2日間の研修を通して、何度か「失敗を是とする文化」という言葉が飛び交いました。

抜擢も、挑戦も、前提として“失敗を許す土壌”がなければ、根付きません。

失敗しても、もう一度チャレンジすればいい。
チャレンジした人が称賛される組織でありたい。
やってみよう」と言える空気を、僕たちが守り続けなければならない。

そう、心の底から思いました。

誰かの挑戦に、真正面から「いいね」と言える文化。
それこそが、僕たちの最大の強みだと信じています。

次の世代のために、僕たちで、挑戦する人を応援し続けるチームを育てていこう。

そう心に決めた、夏の始まりの夜でした。

 

 

著者情報


 

中平 裕貴(Yuki Nakahira)

株式会社エスワイシステム 関東事業本部

関東第2事業部 3SEシステム6部 事業部長代理

 

『技術 × 事業戦略 × 組織運営をつなぐ実務家』

 

エンジニアとしての技術的な知見を持ちながら、営業・事業運営・HR・組織マネジメントの視点も持つ実務家。

エンジニア、グループ会社経営、営業を経験し、技術とビジネスの両方を理解した「橋渡し役」として事業推進に携わる。

技術と組織運営をつなぎ、主体的なチームを育て、人々が「WANT TO」で動ける社会を目指す。

 

🛠 技術領域

アプリ開発、クラウド、データ分析、AI、

📈 事業・営業経験

SI事業の拡大、プロジェクトマネジメント、アジャイル

🏗 組織マネジメント

リーダー育成、組織改革、チームビルディング

 

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