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中平コラムSeries19:技術者が営業を学ぶべき理由についての話

作成者: 中平裕貴|2025年02月24日

こんにちは、エスワイシステム関東の中平です。

エンジニアとして仕事をしていると、「営業?それって技術とは関係ないでしょ」と思うことがあるかもしれません。

しかし、技術者こそ営業の視点を持つことで、プロジェクトの成功率が上がり、仕事の幅が広がります。

 

そこで今回は、「技術者が営業を学ぶべき理由」と「コト営業の考え方」について解説します。

 

呪術廻戦の世界で言えば、ただの術師ではなく、状況判断ができる伏黒のような視点を持つことで、より強く(=仕事ができる)なれるという話です。

 

 

なぜ技術者が営業を学ぶべきなのか?

技術者は「作ること」が仕事ですが、その技術を誰のために、どんな価値を生むために作るのかを理解している人は意外と少ないです。

 

では、営業の視点を持つと何が変わるのか?

 

技術の伝え方が変わる → 技術用語ばかりではなく、顧客の目線で話せる
要件定義の精度が上がる → 「なぜこの機能が必要なのか?」を深く考えられる
顧客との関係が強化される → 「ただの技術者」ではなく「相談役」になれる

 

つまり、営業の視点を持つことで、単なる「受注生産の技術者」ではなく、ビジネスに貢献できる「価値を生み出すエンジニア」になれるのです。

 

釘崎野薔薇が「私は私だ!」と叫ぶように、技術者も「技術だけが仕事じゃない!」と気づくことで、成長の幅が広がります。

 

 

「モノ売り」ではなく「コト売り」の時代へ

昔の営業スタイルは「モノ営業」、つまり「このシステムは高機能ですよ」といった製品を売る形でした。

しかし、今の時代はそれでは不十分。今求められるのは「コト営業」、つまり

 

「このシステムを導入することで、お客様の課題がこう解決できます!」

 

という「価値を売る」営業 です。

 

技術者が「モノ営業」だけに頼ると…

❌「このシステムは最新技術を使っています」
❌「この製品の処理速度は従来比200%アップです」
顧客:「…で?それがうちの業務にどう関係あるの?」

 

「コト営業」の視点を持つと…

✅「このシステムを導入すると、業務効率が20%向上し、年間500時間の作業削減につながります」
✅「このデータ分析基盤を活用すれば、マーケティングの意思決定が2週間短縮できます」
顧客:「それなら導入を検討したい!」

 

つまり、技術者が「コト営業」の視点を持つと、「技術的にスゴイ」ではなく、「顧客にとってどうスゴイか」を説明できるようになるのです。

 

これは呪術廻戦で言えば、単に術式を説明するのではなく、「どういう状況でどう使うと勝てるのか」を説明するようなもの。

五条悟がただ「無下限呪術スゴイでしょ」と言っているだけではなく、それを使って戦略的に戦うのと同じです。

 

 

技術者が営業視点を持つと何が変わる?

1. 「なぜ?」を掘り下げる

技術者が「この機能を実装してください」と言われたら、そのまま作るのではなく、「なぜこの機能が必要なのか?」を掘り下げることが大切です。

 

「なぜその機能が必要なのか?」
「それを実装すると、どんな業務改善ができるのか?」
「他にもっと良い方法はないか?」

 

こうした質問を投げかけることで、より本質的な提案ができるようになります。

 

これはまさに伏黒が「影の式神をどう使えば勝てるか?」を考えるようなもの。

 

2. 顧客の業務フローを理解する

技術者が営業を学ぶことで、顧客の業務フローが見えるようになります。

 

例えば、
❌「このシステムは高速処理できます!」
➡ 顧客:「いや、うちの業務では処理速度よりも、使いやすさが重要なんだけど…」

 

✅「このシステムなら、データ入力が50%減り、作業負担が軽くなります」
➡ 顧客:「それは助かる!」

 

「技術をどう使えば、顧客が楽になるのか?」を考えられる技術者は、どのプロジェクトでも重宝されます。

 

3. ストーリーで伝える

技術者が営業を学ぶことで、「ストーリーで伝える力」が身につきます。

 

例えば、

 

「このツールを導入すると、あなたの会社の経理担当が残業から解放され、業務がスムーズになります」

 

というストーリーがあれば、顧客の心に響きます。

 

これは、「術式をただ説明するのではなく、それをどう戦闘で活かせるかを語る」ようなもの。

ナナミン(七海建人)の「時間外労働は嫌いだが、仕事はする」スタイルと似ているかもしれません。

 

 

まとめ

  • 技術者こそ、営業の視点を持つことで活躍の幅が広がる。

 

  • 「コト営業」を意識すれば、より本質的な提案ができるようになる。

 

  • エンジニア × 営業のスキルがあれば、キャリアの可能性が広がる!

 

呪術廻戦の世界でも、単なる力押しではなく、戦略を持った戦い方をするキャラが強いですよね。

同じように、技術者もただコードを書くのではなく、「ビジネスの視点」を持つことで、より価値のある存在になれます。

 

あなたも、技術 × 営業の力を手に入れ、「最強」を目指しませんか?

 

編集後記 – なぜこの記事を書いたのか?

実は、この記事を書くことになったきっかけは、管理者向けの営業研修で講義の時間を受け持つことになったからです。

 

「技術者が営業を学ぶべき理由」というテーマを改めて考えたとき、振り返れば自分は“学ぼう”と思って営業を学んだわけではなかったことに気づきました。

 

むしろ、商品が貧弱すぎて、モノ営業が通用せず、仕方なく“コト営業”をせざるを得なかったのが正直なところです。

 

機能やスペックだけでは売れない、競争力があるとは言えない…そんな環境で戦っていた結果、「じゃあ、お客様がどう嬉しいのか?」という視点を持たざるを得なかった。

 

つまり、コト営業は試行錯誤の中で勝手に身についていったんです。

 

だからこそ、今になって振り返ると、「技術者でも営業の視点を持つことで、より価値を生み出せる」というのは自分が経験してきたリアルな実感でもあります。

 

管理者営業研修では、今回の記事の内容を活かして、「営業を学ぶ」のではなく、「自然と営業力がついてしまう環境を作るにはどうするか?」という視点でも話をしてみようと思います。

 

このブログ記事を書くことで、自分自身の学びを整理し、研修の準備も進めることができました。

これから営業視点を身につけたいエンジニアの方や、営業活動に苦手意識を持っている技術者の方にとって、少しでも役に立てば嬉しいです。

 

あなたも「技術 × 営業」で最強の呪術師…ではなく、「最強のエンジニア」を目指しませんか?

 

 

 

 

著者情報


 

中平 裕貴(Yuki Nakahira)

株式会社エスワイシステム 関東事業本部

関東第2事業部 3SEシステム6部 事業部長代理

 

『技術 × 事業戦略 × 組織運営をつなぐ実務家』

 

エンジニアとしての技術的な知見を持ちながら、営業・事業運営・HR・組織マネジメントの視点も持つ実務家。

エンジニア、グループ会社経営、営業を経験し、技術とビジネスの両方を理解した「橋渡し役」として事業推進に携わる。

🛠 技術領域

アプリ開発、クラウド、データ分析、AI、

📈 事業・営業経験

SI事業の拡大、プロジェクトマネジメント、アジャイル

🏗 組織マネジメント

リーダー育成、組織改革、チームビルディング

 

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