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中平コラムSeries22:組織効力感~個人の限界を超えて強いチームを作るぞって話

作成者: 中平裕貴|2025年02月27日

こんにちは、エスワイシステム関東の中平です。

「俺たちは強い!!」


この言葉を聞いてピンとくる人も多いかもしれません。

これは、バスケットボール漫画『スラムダンク』で湘北高校のメンバーが自分たちの強さを確信した瞬間のセリフです。

彼らは、全国大会常連の海南大附属との試合で互角に戦いながら、「自分たちは本当に強い」と確信しました。

これは単なる気合ではなく、実際の成功体験の積み重ねによって生まれたものです。

 

僕自身、自己効力感(「自分ならできる」という確信)が非常に高いタイプの人間です。

しかし、前職で経営を経験する中で、個人の力には限界があることを痛感しました。

どれだけ努力しても、個人でできることには限りがあり、より大きな成果を出すためにはチームの力を最大化する必要があると考えるようになりました。

 

そんな時、坂井風太さんがYouTubeで紹介していた「組織効力感」という概念に強く惹かれました。

 

そして、大きな組織であるエスワイシステムに戻ったことで、さらに「どうすれば組織の力を引き出せるのか?」を深く考えるようになりました。

 

 

組織効力感とは?

組織効力感(Collective Efficacy)とは、心理学者アルバート・バンデューラが提唱した概念で、「チームとして成果を出せると確信する力」を指します。

 

組織効力感が高いチームの特徴

  1. 「自分たちはやれる」と本気で信じている
  2. 失敗しても粘り強く挑戦を続ける
  3. メンバー同士の信頼が厚く、助け合いが当たり前
  4. プレッシャーのかかる場面で最大の力を発揮する
  5. 困難な状況でも「絶対に達成できる」と思えるマインドを持っている

 

組織効力感が高まることで、メンバーのモチベーションが上がり、チーム全体の成果が向上するという研究結果もあります。

 

 

組織効力感を高める5つのステップ

では、具体的にどうすれば組織効力感を高め、「強いチーム」を作ることができるのでしょうか?

以下の5つのステップが鍵になります。

 

① 小さな成功を積み上げる

織効力感は、実際の成功体験から生まれるものです。
「チームとして成果を出せた」という経験を重ねることで、「自分たちはできる」という確信が強くなります。

 

実践方法
  • 短期的な目標を設定し、確実に達成する
  • 過去の成功をチームで振り返り、共有する
  • 成果を可視化し、「俺たちはできる!」と実感できる環境を作る

 

② 圧倒的な努力を共有する

「これだけやったんだから負けるわけがない」と思える努力量が、チームの自信を支えます。

 

実践方法
  • 努力の過程を全員で共有し、お互いを励まし合う
  • 「俺たちはこれだけやった」という証拠を記録し、振り返る
  • みんなで苦しい時間を乗り越えるイベントを作る

 

③ 仲間を信じられる状態を作る

組織効力感を高めるには、「この仲間がいるなら大丈夫」と思える状態を作ることが大切です。

 

実践方法
  • メンバーの強みを明確にし、役割分担を明確にする
  • 互いに助け合う文化を作る
  • チームの強みを定期的に振り返り、「俺たちならいける」と再確認する

 

④ 勝つ経験を積む

「自分たちは強い!」と確信するためには、実際に「勝つ」経験を積むことが重要です。

 

実践方法
  • 競争環境を作り、実際に勝つ経験を積む
  • プレッシャーのかかる場面にチーム全員で挑戦する
  • 勝利の瞬間を全員で共有し、喜び合う

 

⑤ 「俺たちはやれる!」を言語化し、定着させる

リーダーが組織効力感を言葉で定着させることが重要です。

 

実践方法
  • チームの成長を具体的に言葉にして伝える
  • 定期的に「俺たちはやれる」と言葉にする
  • 成果や成長を称賛し、ポジティブなフィードバックを行う

 

 

僕が組織効力感を高めるためにやっていること

僕自身が意識してやっていることがあります。

 

それは、「何かうまくいったときは、拳と拳を突き合わせる」という習慣です。

これは、単なるジェスチャーではなく、チームの成功を身体的に共有することで、組織効力感を高める仕組みになっています。


スポーツチームでよく見られる「ハイタッチ」や「フィストバンプ」には、ドーパミンやオキシトシンの分泌を促し、信頼感やモチベーションを向上させる効果があると言われています。

 

プロ野球の原元監督のグータッチも組織効力感を高める効果があったんだなぁと思います。

 

この習慣の効果
  • チームの結束力が増す
  • 些細な成功体験も「価値のあること」と認識できる
  • ポジティブな雰囲気を作り、次のチャレンジへのモチベーションになる

 

これは、チーム全員が「自分たちはやれる」と実感するためのシンプルかつ強力な仕掛けです。

実際、これを続けているとチームの士気が上がり、「成功がチームのもの」として共有されやすくなると感じています。

 

 

まとめ

組織効力感を高め、「強いチーム」を作るには、以下の5つが重要です。

 

  1. 小さな成功を積み上げる
  2. 圧倒的な努力を積み上げる
  3. 仲間を信じられる状態を作る
  4. 勝つ経験を積む
  5. リーダーが確信を持って言語化する

そして、僕自身は「拳を突き合わせる」習慣を取り入れ、日々の成功をチームで共有することで、組織効力感を高めることを実践しています。


組織の強さは、一人ひとりの力ではなく、「チームとしての確信」から生まれる。

 

「俺たちならやれる!」という感覚を、現実の組織でも作っていこう!

 

 

 

 

著者情報


 

中平 裕貴(Yuki Nakahira)

株式会社エスワイシステム 関東事業本部

関東第2事業部 3SEシステム6部 事業部長代理

 

『技術 × 事業戦略 × 組織運営をつなぐ実務家』

 

エンジニアとしての技術的な知見を持ちながら、営業・事業運営・HR・組織マネジメントの視点も持つ実務家。

エンジニア、グループ会社経営、営業を経験し、技術とビジネスの両方を理解した「橋渡し役」として事業推進に携わる。

🛠 技術領域

アプリ開発、クラウド、データ分析、AI、

📈 事業・営業経験

SI事業の拡大、プロジェクトマネジメント、アジャイル

🏗 組織マネジメント

リーダー育成、組織改革、チームビルディング

 

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