中平コラムSeries22:組織効力感~個人の限界を超えて強いチームを作るぞって話

組織効力感の概念を解説し、「俺たちはやれる!」と確信できるチームを作る方法を紹介。

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  • こんにちは、エスワイシステム関東の中平です。

    「俺たちは強い!!」


    この言葉を聞いてピンとくる人も多いかもしれません。

    これは、バスケットボール漫画『スラムダンク』で湘北高校のメンバーが自分たちの強さを確信した瞬間のセリフです。

    彼らは、全国大会常連の海南大附属との試合で互角に戦いながら、「自分たちは本当に強い」と確信しました。

    これは単なる気合ではなく、実際の成功体験の積み重ねによって生まれたものです。

     

    僕自身、自己効力感(「自分ならできる」という確信)が非常に高いタイプの人間です。

    しかし、前職で経営を経験する中で、個人の力には限界があることを痛感しました。

    どれだけ努力しても、個人でできることには限りがあり、より大きな成果を出すためにはチームの力を最大化する必要があると考えるようになりました。

     

    そんな時、坂井風太さんがYouTubeで紹介していた「組織効力感」という概念に強く惹かれました。

     

    そして、大きな組織であるエスワイシステムに戻ったことで、さらに「どうすれば組織の力を引き出せるのか?」を深く考えるようになりました。

     

     

    組織効力感とは?

    組織効力感(Collective Efficacy)とは、心理学者アルバート・バンデューラが提唱した概念で、「チームとして成果を出せると確信する力」を指します。

     

    組織効力感が高いチームの特徴

    1. 「自分たちはやれる」と本気で信じている
    2. 失敗しても粘り強く挑戦を続ける
    3. メンバー同士の信頼が厚く、助け合いが当たり前
    4. プレッシャーのかかる場面で最大の力を発揮する
    5. 困難な状況でも「絶対に達成できる」と思えるマインドを持っている

     

    組織効力感が高まることで、メンバーのモチベーションが上がり、チーム全体の成果が向上するという研究結果もあります。

     

     

    組織効力感を高める5つのステップ

    では、具体的にどうすれば組織効力感を高め、「強いチーム」を作ることができるのでしょうか?

    以下の5つのステップが鍵になります。

     

    ① 小さな成功を積み上げる

    織効力感は、実際の成功体験から生まれるものです。
    「チームとして成果を出せた」という経験を重ねることで、「自分たちはできる」という確信が強くなります。

     

    実践方法
    • 短期的な目標を設定し、確実に達成する
    • 過去の成功をチームで振り返り、共有する
    • 成果を可視化し、「俺たちはできる!」と実感できる環境を作る

     


    ② 圧倒的な努力を共有する

    「これだけやったんだから負けるわけがない」と思える努力量が、チームの自信を支えます。

     

    実践方法
    • 努力の過程を全員で共有し、お互いを励まし合う
    • 「俺たちはこれだけやった」という証拠を記録し、振り返る
    • みんなで苦しい時間を乗り越えるイベントを作る

     


    ③ 仲間を信じられる状態を作る

    組織効力感を高めるには、「この仲間がいるなら大丈夫」と思える状態を作ることが大切です。

     

    実践方法
    • メンバーの強みを明確にし、役割分担を明確にする
    • 互いに助け合う文化を作る
    • チームの強みを定期的に振り返り、「俺たちならいける」と再確認する

     


    ④ 勝つ経験を積む

    「自分たちは強い!」と確信するためには、実際に「勝つ」経験を積むことが重要です。

     

    実践方法
    • 競争環境を作り、実際に勝つ経験を積む
    • プレッシャーのかかる場面にチーム全員で挑戦する
    • 勝利の瞬間を全員で共有し、喜び合う

     


    ⑤ 「俺たちはやれる!」を言語化し、定着させる

    リーダーが組織効力感を言葉で定着させることが重要です。

     

    実践方法
    • チームの成長を具体的に言葉にして伝える
    • 定期的に「俺たちはやれる」と言葉にする
    • 成果や成長を称賛し、ポジティブなフィードバックを行う

     

     

    僕が組織効力感を高めるためにやっていること

    僕自身が意識してやっていることがあります。

     

    それは、「何かうまくいったときは、拳と拳を突き合わせる」という習慣です。

    これは、単なるジェスチャーではなく、チームの成功を身体的に共有することで、組織効力感を高める仕組みになっています。


    スポーツチームでよく見られる「ハイタッチ」や「フィストバンプ」には、ドーパミンやオキシトシンの分泌を促し、信頼感やモチベーションを向上させる効果があると言われています。

     

    プロ野球の原元監督のグータッチも組織効力感を高める効果があったんだなぁと思います。

     

    この習慣の効果
    • チームの結束力が増す
    • 些細な成功体験も「価値のあること」と認識できる
    • ポジティブな雰囲気を作り、次のチャレンジへのモチベーションになる

     

    これは、チーム全員が「自分たちはやれる」と実感するためのシンプルかつ強力な仕掛けです。

    実際、これを続けているとチームの士気が上がり、「成功がチームのもの」として共有されやすくなると感じています。

     

     

    まとめ

    組織効力感を高め、「強いチーム」を作るには、以下の5つが重要です。

     

    1. 小さな成功を積み上げる
    2. 圧倒的な努力を積み上げる
    3. 仲間を信じられる状態を作る
    4. 勝つ経験を積む
    5. リーダーが確信を持って言語化する

    そして、僕自身は「拳を突き合わせる」習慣を取り入れ、日々の成功をチームで共有することで、組織効力感を高めることを実践しています。


    組織の強さは、一人ひとりの力ではなく、「チームとしての確信」から生まれる。

     

    「俺たちならやれる!」という感覚を、現実の組織でも作っていこう!

     

     

     

     

    著者情報


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    中平 裕貴(Yuki Nakahira)

    株式会社エスワイシステム 関東事業本部

    関東第2事業部 3SEシステム6部 事業部長代理

     

    『技術 × 事業戦略 × 組織運営をつなぐ実務家』

     

    エンジニアとしての技術的な知見を持ちながら、営業・事業運営・HR・組織マネジメントの視点も持つ実務家。

    エンジニア、グループ会社経営、営業を経験し、技術とビジネスの両方を理解した「橋渡し役」として事業推進に携わる。

    🛠 技術領域

    アプリ開発、クラウド、データ分析、AI、

    📈 事業・営業経験

    SI事業の拡大、プロジェクトマネジメント、アジャイル

    🏗 組織マネジメント

    リーダー育成、組織改革、チームビルディング

     

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