こんにちは、エスワイシステム関東の中平です。
データ分析の重要性がますます高まる現代、私たちはあらゆる場面でデータを活用することが求められています。
ビジネスの現場では、感覚や経験に頼るのではなく データに基づいた意思決定 が求められるようになっています。
マーケティングでは 顧客の行動データ を分析し、経営では 売上データ から最適な戦略を立てる。
では、日常生活における習慣やライフスタイルの改善にもデータ分析は活用できるのか?
「運動量を増やしたい」「健康的な生活を送りたい」と思っていても、実際にどれくらい歩いているのか を感覚だけで判断するのは難しいものです。
しかし、iPhoneのヘルスケアデータ を分析すれば、「自分はどんな時期に、どれくらい運動しているのか?」を客観的に可視化できます。
✅ つまり、ビジネスのデータ分析と同じように、自分の行動をデータで可視化すれば、より正確な意思決定ができる。
今回は、 実際に自分の1年間の歩数データを分析した結果をシェア します。このプロセスを通じて、データ活用の考え方が、健康管理だけでなく、ビジネスの意思決定にも応用できることを感じてもらえればと思います。
iPhoneの「ヘルスケア」アプリには、日々の歩数や心拍数、睡眠データなどが蓄積されています。
このデータは 「エクスポート」機能を使うことで、XMLファイルとして取り出すことが可能 です。
📌 エクスポート手順:
export.xml
をPCに転送
ヘルスケアデータは XML形式 なので、そのままでは分析しづらい。
そこで、Pythonを使ってデータを解析し、日ごとの歩数を集計 しました。
📌 使用した主なライブラリ
pandas
(データ処理)matplotlib
(データ可視化)xml.etree.ElementTree
(XML解析)
📌 データの加工
StepCount
) を抽出
最初に、2023年11月から2025年1月までの歩数推移を可視化 しました。
📌 分析結果
💡 考察
特に意識して運動はしていないので純粋な活動量の変化である
次に、「曜日ごとに歩数の違いがあるのか?」を調べてみました。
曜日 |
平均歩数 |
---|---|
木曜日 |
14,672歩(最大) |
水曜日 |
13,568歩 |
土曜日 |
13,748歩 |
日曜日 |
13,227歩 |
金曜日 |
11,961歩(最小) |
💡 考察
✅ 「歩く習慣」は曜日ごとに偏りがある
→ 習慣を見直せるヒントになる!
「歩数が多いと、実際に移動する距離も長くなるのか?」を調べました。
📌 分析結果
💡 考察
✅ ビジネスにおける「売上だけでなく、客単価やリピート率も分析する」と同じ発想!
今回の分析を通じて、以下のことが分かりました。
✅ データを可視化することで、行動の変化が明確になる
✅ 曜日や季節によって、運動習慣に違いがあることが分かる
✅ データ分析を活用すれば、生活の最適化につながる
しかし、ただデータを集めるだけでは、意味のある気づきにはなりません。
ビジネスでも、「まずはデータ分析基盤を作りましょう」といわれ、データを集めたは良いものの、どう活用すればいいのかわからなくなるケースは多いです。
📌 データ分析に必要なのは「目的」
「なぜこのデータを分析するのか?」という目的を明確にすることが重要 です。
例えば今回の歩数分析では、以下のような明確な疑問を持って分析することによって意味のある結果が得られました。
ビジネスにおいても、
こうした 「何を知りたいのか?」を意識することで、データの価値が最大化されます。
📌 目的がなくても、分析することで新たな発見があることも
今回の歩数分析では、「木曜日の歩数がなぜか多い」という想定外の結果が出ました。
このように、最初は気づいていなかった 「隠れたパターン」 を見つけることができるという点もデータ分析の醍醐味です。
✅ 最初に明確な目的を持って分析することが重要!
✅ データを掘り下げていくことで新たな発見の可能性も!
データ分析の価値はビジネスでも、個人の習慣改善でも活用できるのです。
データ分析は、単なる数値の集計ではなく、行動の最適化につながる強力なツールです。
しかし、分析を通じて導き出される「最適解」は、あくまで今あるデータの範囲内でのベストな選択肢 でしかありません。
本当に大切なのは、データの先にある 「自分はどうなりたいのか?」「未来をどう変えていきたいのか?」という意思です。
データを可視化することで、現状を客観的に理解し、次の一歩を考えるヒントを得ることはできます。
しかし、本質的な変化は「データが示す答え」ではなく、「自分・自分たちがどこに向かいたいのか」という意思決定から生まれるのです。
ビジネスでも健康管理でも、データを活用することでより良い選択はできますが、最も大事なのは 「どんな未来をつくりたいのか?」を明確に持つこと。データはその未来に近づくための道標にすぎません。
可視化して満足するのではなく、「その先の未来をどうしたいのか?」を問い続けることが、データ分析を本当に価値あるものにするのです。
中平 裕貴(Yuki Nakahira)
株式会社エスワイシステム 関東事業本部
関東第2事業部 3SEシステム6部 事業部長代理
『技術 × 事業戦略 × 組織運営をつなぐ実務家』
エンジニアとしての技術的な知見を持ちながら、営業・事業運営・HR・組織マネジメントの視点も持つ実務家。
エンジニア、グループ会社経営、営業を経験し、技術とビジネスの両方を理解した「橋渡し役」として事業推進に携わる。
🛠 技術領域
アプリ開発、クラウド、データ分析、AI
📈 事業・営業経験
SI事業の拡大、プロジェクトマネジメント、アジャイル
🏗 組織マネジメント
リーダー育成、組織改革、チームビルディング
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