こんにちは、エスワイシステム関東の中平です。
僕はSIer側のプリセールスエンジニアとして、他社が作ったパッケージ製品を“担いで”提案する機会がよくあります。
で、今日は言いたい。
「中の人じゃない提案、まじでツラいんよ…!」って話を。
・自社製品じゃないから、仕様の細部までは把握していない
・でも、顧客からすれば「あなたが詳しいんでしょ?」と思われてる
・ベンダーに確認したくても、即レスじゃない(むしろ遅い)
・最悪「仕様が変わってた/できないと言われた」とかもある
つまり、「外部の情報を必死で内側っぽく見せてる」立場なんです。
第1位:仕様の“グレーゾーン”で即答を求められる
「この機能ってこういう条件でも動きますか?」
→(ぐぬぬ…ベンダーに確認しないとわからんけど…)
→「おそらく対応してると思います(震え声)」
言った瞬間、胃がキュッとするやつ。
第2位:サンドイッチ状態
顧客:「その要件、できるって言ってたじゃないですか!」
ベンダー:「そんな仕様、うちの製品にはないですよ」
→中平:「(…だよね。詰んだ)」
立場的には“おにぎりの梅干し”。
第3位:「君、開発者じゃないの?」誤解地獄
ベンダー製品なのに、顧客からは
「この機能ってどういうロジックで動いてるんですか?」
って聞かれる。
いや、“作ってないです”って何回言えば伝わるのか…。
①「事前に確認すべき“質問集”」を作る
→ よく出る質問をパッケージ化しておく。
→ できる/できない/要確認、の3区分で整理。
② ベンダーとの“人間関係づくり”を怠らない
→ Slackより、飲み会が大事なときもある。
→ 「この人ならちょっと融通きく」関係づくりがキモ。
③ “バッファ込みの誠実さ”を大事にする
→ 「できます」と断言しない。でも、「できるようにします」まで言う。
プリセールスって、技術をビジネスに翻訳する仕事ですが、
パッケージを扱うときはさらに一段上のスキルが求められます。
「自分で作ったわけじゃないものを、誰よりもわかりやすく伝える力」
「矛盾が出たときに、落とし所を見つける力」
「最後は自分が責任を取る覚悟」
これができると、一気に信頼されるようになります。
他社パッケージを提案するときのプリセールスというのは、地味にしんどい仕事です。
自分で開発した製品ではないからこそ、すべてを把握しているわけではない。
それでもお客様からは「詳しいですよね?」と聞かれ、即答を求められる。
そうした中で求められるのは、“わからないことを、わかったように見せる力”、そして“答えられないときに誠実に対応する力”です。
でも、そんな苦労を重ねた先に、「あの人に任せれば大丈夫」と言ってもらえる瞬間があります。
それこそが、プリセールス冥利に尽きるというもの。
今回は、そんなプリセールスの裏側をちょっとだけ赤裸々に語ってみました。
次回は、「それでも僕が“プリセールス”を好きな理由」をお届けしたいと思います。
また読んでいただけたら嬉しいです。
中平 裕貴(Yuki Nakahira)
株式会社エスワイシステム 関東事業本部
関東第2事業部 3SEシステム6部 事業部長代理
『技術 × 事業戦略 × 組織運営をつなぐ実務家』
エンジニアとしての技術的な知見を持ちながら、営業・事業運営・HR・組織マネジメントの視点も持つ実務家。
エンジニア、グループ会社経営、営業を経験し、技術とビジネスの両方を理解した「橋渡し役」として事業推進に携わる。
技術と組織運営をつなぎ、主体的なチームを育て、人々が「WONT TO」で動ける社会を目指す。
🛠 技術領域
アプリ開発、クラウド、データ分析、AI、
📈 事業・営業経験
SI事業の拡大、プロジェクトマネジメント、アジャイル
🏗 組織マネジメント
リーダー育成、組織改革、チームビルディング
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