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中平コラムSeries76:MDMはデータの統治戦国時代を生き抜く“型”って話

作成者: 中平裕貴|2025年05月21日

こんにちは、エスワイシステム関東の中平です。

 

 

MDM(マスターデータマネジメント)って聞くと、

 

「あー。中央にデータ集めるか、各システムに配るか、ね。」

 

くらいに思ってる方、多いのではないでしょうか?

 

でも実は、MDMの世界にはまだまだ “型” が存在するのです。

まるで呪術の系譜か、戦国武将の陣形のように。

 

 

吸収型、データ界の“長男”

吸収型の特徴

・各システムのデータをMDMに吸収して一元管理

・ただし更新は元システムで実施、MDMは参照専用

 

例えるなら…

「オレが全部引き受ける!」

→ 情報を集めて背負い、でも文句は言わない長男タイプ

 

 

配信型、中心にして王

配信型の特徴

・MDMが “正” となり、各システムへ配信

・更新もMDMが担当し、全体を支配する真のマスタ

 

例えるなら…

「俺の背中に乗れ!」

→ みんなに正しい道を示す将軍タイプ

 

 

ハイブリッド型、全方位対応の名将

ハイブリッド型の特徴

・吸収と配信を両立

・徐々に配信型に移行する企業にもピッタリ

 

例えるなら…

「両方やる! 全部のせ!」

→ 手広くまとめる知将タイプ

 

 

同期型、取引でマスタが動く!

同期型の特徴

・マスタだけでなく、トランザクション(取引)とセットで管理

・更新はシステム横断で同期的に反映

 

例えるなら…

「お前のミス、俺のミス!」

→ チームワーク重視の合議制タイプ

 

 

仮想MDM、マスタは“持たない勇気”

仮想型の特徴

・MDMとして物理DBを持たず、リアルタイムAPI連携で見せかけ統合

・変更は元システムに即反映

 

例えるなら…

「俺、実体ないんだけど統率してます」

→ バーチャルリーダー or 幻術系最強キャラ

 

 

分散型:多極型で自治を尊ぶ

分散型の特徴

・各部署・会社が自律運用

・定期連携やゆるいルールで連携する、ゆるふわ同盟

 

例えるなら…

「連携しようぜ。気が向いたらだけど」

→ ゆるやかな国際連盟タイプ

 

 

MDMの型、どう選ぶ?

企業の体質 から選ぶ MDMの型 について、まとめてみました。

 

企業の体質 向いている型
標準化重視 配信型・ハイブリッド型
自由なカルチャー、部門独立 分散型・仮想型
段階移行したい企業 ハイブリッド型・同期型
サーバ台数減らしたい 仮想型(APIゲートウェイ型)
政府や金融系などの強統制 配信型(中央DBあり)

 

 

MDMとは「組織の鏡」である

MDMって「ただのマスタ管理」じゃないんですよね。

 

どの“型”を選ぶかは、

 

「あなたの会社がどんな統治スタイルを持っているか」

 

の写し鏡でもあるんです。

 

吸収か、配信か、共存か、分散か。

あなたの組織は、どの“型”の物語を描きますか?

 

 

 

 

著者情報


 

中平 裕貴(Yuki Nakahira)

株式会社エスワイシステム 関東事業本部

関東第2事業部 3SEシステム6部 事業部長代理

 

『技術 × 事業戦略 × 組織運営をつなぐ実務家』

 

エンジニアとしての技術的な知見を持ちながら、営業・事業運営・HR・組織マネジメントの視点も持つ実務家。

エンジニア、グループ会社経営、営業を経験し、技術とビジネスの両方を理解した「橋渡し役」として事業推進に携わる。

技術と組織運営をつなぎ、主体的なチームを育て、人々が「WONT TO」で動ける社会を目指す。

 

🛠 技術領域

アプリ開発、クラウド、データ分析、AI、

📈 事業・営業経験

SI事業の拡大、プロジェクトマネジメント、アジャイル

🏗 組織マネジメント

リーダー育成、組織改革、チームビルディング

 

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