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中平コラムSeries81:「エンジニアが育たない」と嘆く前に、伝えるべきことがあるって話

作成者: 中平裕貴|2025年05月27日

こんにちは、エスワイシステム関東の中平です。

 

 

今日は、IT業界の現場や同業責任者層でよく聞く話について、ひとつ提言したいと思います。

 

「リーダーがなかなか育たない」

「とりまとめをお願いできる人がいない」

 

本当にそうでしょうか?

 

いや、育たないのではなく、“育てられていない” のでは?というのが、僕の本音です。

 

 

技術者に “リーダー” を期待してはいけない?

「技術を突き詰めていきたい人は、リーダーに向かない」

「技術畑で長くやってきた人は、マネジメントに転換できない」

 

そんな声をよく聞きます。

でもそれは、育て方と “最初の環境” を間違っていただけかもしれません。

 

 

最初に “考える経験” をしないと、後から苦労する

僕は、キャリアの初期段階でこそ──

「一緒に考える」経験 が大切だと思っています。

 

「この仕様、こう変えたらどうなるだろう?」

「お客さんの課題って、こう解釈できる?」

このように仮説を出して、チームでぶつけあう。

 

この経験があるかないかで、その後の視点がまったく違ってきます。

 

 

指示ばかりされて育つと、クリエイティビティが閉じる

タスクを割り振られ、言われたことをこなす。

その積み重ねだけでは、人は「考える人」にはなりません。

 

むしろ、考えることのスイッチが “オフに固定” されてしまう。

あとから「主体的にやれ」と言われても、それは酷なんです。

 

これは、本人の問題ではなく、任せなかった側の責任です。

 

 

エンジニアの仕事は、宝探しだ

僕が思う、エンジニアの仕事の魅力はこうです。

 

  • 仮定のXをあてはめることで、見える景色が変わる。
  • 考えて、考えて、考えた先に、発見がある。

 

これは発明家や宝探しに似ています。

 

この気持ちよさ、この喜びを、僕たちがちゃんと “伝えているか?” が問われていると思うのです。

 

 

「育たない」ではなく、「魅力が伝わっていない」だけかもしれない

育てようと思えば、環境を整えなければならない。

育てようと思えば、魅力も、葛藤も、道のりも見せなければならない。

 

誰だって「面白そう」と思えば動く。

ったら、その面白さを最初に味わわせてあげるべきなんじゃないか。

 

僕はそう思っています。

 

 

まとめ:「考える楽しさ」から育てていこう

「リーダーが育たない?」

 

それは、最初に “考える喜び” を体験していないからかもしれない。

 

僕はこれからも、エンジニアの仕事の楽しさを伝えていきたい。

そして、“考える人” が増える業界 をつくっていきたい。

 

 

 

 

著者情報


 

中平 裕貴(Yuki Nakahira)

株式会社エスワイシステム 関東事業本部

関東第2事業部 3SEシステム6部 事業部長代理

 

『技術 × 事業戦略 × 組織運営をつなぐ実務家』

 

エンジニアとしての技術的な知見を持ちながら、営業・事業運営・HR・組織マネジメントの視点も持つ実務家。

エンジニア、グループ会社経営、営業を経験し、技術とビジネスの両方を理解した「橋渡し役」として事業推進に携わる。

技術と組織運営をつなぎ、主体的なチームを育て、人々が「WONT TO」で動ける社会を目指す。

 

🛠 技術領域

アプリ開発、クラウド、データ分析、AI、

📈 事業・営業経験

SI事業の拡大、プロジェクトマネジメント、アジャイル

🏗 組織マネジメント

リーダー育成、組織改革、チームビルディング

 

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