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中平コラムSeries98:Salesforce、思ってたのと違う問題って話

作成者: 中平裕貴|2025年06月22日

こんにちは、エスワイシステム関東の中平です。

 

 

「もうムリです。何がどこにあるのか、全然わかりません」

 

Salesforceの画面を開いた新人くんが、静かにそうつぶやいた。

 

…うん、気持ちはわかる。

ボタンは多いし、タブも多いし、ヘルプの説明はだいたい助けてくれない。

 

最初に見たとき、「これはたぶん、宇宙船の操作パネルだな」と思った。

 

“CRM” じゃなくて、“UFO”だったんですよ、あれ。

 

 

そもそもSalesforceって何?

「え、Salesforceって営業の人が使うExcelでしょ?」

「クラウドのなんかすごいやつでしょ?」

「いや、名前からして“売り込む力”みたいな自己啓発系?」

 

いろんなイメージがありますが、ざっくり言うと、

 

企業の営業・マーケ・カスタマーサポートをまとめて管理できる、超高性能な “業務アプリ工場” です。

 

アプリ工場、というのは言い過ぎじゃなくて、

 

  • 顧客管理
  • 見積・契約管理
  • 問い合わせ対応
  • 承認フロー
  • データ可視化

 

……これ全部、“設定だけ” で 作れてしまうのがSalesforceのすごいところ。

 

でも、逆に言うと 「設定しないと何もできない」 のもまたSalesforce。

 

そしてこの設定が、初心者から見ると「宇宙語」なんです。

 

 

なんでもできる、は罠

Salesforceのすごさは、「ノーコードでいろんなことができる」ところ。

でも、それが逆に落とし穴。

 

「やりたいことを決めないまま触ると、何もできないまま終わる」

 

──これは僕が最初にハマった罠でした。

 

「すごい機能がある」=「使いこなせる」ではない。

 

むしろ、“機能が多すぎて、思考がフリーズする” という状態に陥りやすいんです。

 

 

“使えるようにする” より “使う人を決める” が先

みんな、「どう設定すれば使えるか」で悩んでるけど、

実はその前に「誰が何のために使うのか」を決める方が大事。

 

たとえば、「営業が日報を入れるためにSalesforceを使う」なら、

 

  • 入力項目は2個に絞る
  • 画面はスマホ前提にする
  • 入力完了でSlack通知を飛ばす

 

くらいまで、徹底的に寄せてあげる必要がある。

 

Salesforceって、まじめに付き合おうとすると “その人の性格” まで知りたがるくらい、深いツールなんです。

 

 

結論:「使う準備」は技術より心理

Salesforceが難しいのは、技術のせいじゃない。

 

「とりあえず触ってみるか」って軽く始めると、ぜったいに爆発する。

 

最初にやるべきは、“使う人のストーリー” を考えること。

 

  • 誰が
  • どんな状況で
  • どんな課題を感じていて
  • 何ができたら「助かった」って思うのか

 

これを描けたとき、Salesforceは最高に頼れる仲間になる。

描けなかったときは、最高に分かりにくいモンスターになる。

 

 

まとめ

Salesforceは、使える人が使えば、めちゃくちゃ便利。

でも、目的が決まってないと、マジで迷子になる。

 

“宇宙船” に乗る前に、“どこに行きたいか” を決めよう。

 

あとは、ちゃんと操縦士を選ぶこと。

 

誰かひとりが「俺が責任持つ」って言える状態が、運用のスタートラインです。

 

 

 

 

 

著者情報


 

中平 裕貴(Yuki Nakahira)

株式会社エスワイシステム 関東事業本部

関東第2事業部 3SEシステム6部 事業部長代理

 

『技術 × 事業戦略 × 組織運営をつなぐ実務家』

 

エンジニアとしての技術的な知見を持ちながら、営業・事業運営・HR・組織マネジメントの視点も持つ実務家。

エンジニア、グループ会社経営、営業を経験し、技術とビジネスの両方を理解した「橋渡し役」として事業推進に携わる。

技術と組織運営をつなぎ、主体的なチームを育て、人々が「WONT TO」で動ける社会を目指す。

 

🛠 技術領域

アプリ開発、クラウド、データ分析、AI、

📈 事業・営業経験

SI事業の拡大、プロジェクトマネジメント、アジャイル

🏗 組織マネジメント

リーダー育成、組織改革、チームビルディング

 

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