こんにちは、エスワイシステム関東の中平です。
【全8話シリーズ】
『境界に立つ実務家の進化論』 ― AI時代を生きる中で僕が見つけたこと ―
本記事(第4話)は、テクニカルな話ではありません。でも、どんな現場でも役に立つ話です。
テーマは「信頼される技術者とはどんな人か?」。
この問いに、僕なりの経験から答えてみたいと思います。
↓シリーズ前回記事はこちらから↓
「【シリーズ第3話】中平コラム41:メタファーという武器 ─ 領域展開とマーケティングって話」
「技術力があること」と「信頼されること」は、イコールじゃありません。
むしろ、技術力が高いからこそ信頼を得づらくなる場面もある。
現場でよくあるのはこんなパターンです。
説明が専門的すぎて、お客さんがついていけない
提案に“自信”はあるけど、“納得感”がない
職人気質すぎて、チームメンバーが話しかけづらい
この状況、すごくもったいない。
技術者としての価値は高いのに、「この人に任せたい」と思ってもらえないんです。
新人時代、とある営業の方から言われた言葉があります。
「中平くんは、説明がわかりやすいから安心して任せられるよ。」
技術的にすごかったわけじゃない。むしろ当時は何もかも手探りでした。
でも「安心して任せられる」って言葉は、今でも僕の支えになっています。
安心感って、要するに “伝わっている” ってことなんですよね。
専門用語を噛み砕いて話す
相手の立場で考える
不安そうな顔を見逃さない
こういう「気配りの技術」が、実は一番信頼につながります。
よく「説明上手は、聞き上手」と言いますが、これは技術者にも100%当てはまります。
「お客さんが何を知りたいのか」
「何に不安を感じているのか」
「本当に求めているゴールはどこか」
それを聞き取る力が、 “提案する力” につながっていくんです。
僕は現場で、難しいことほど「柔らかく説明する」ことを意識しています。
たとえばシステム障害の報告をするとき。
❌「データベースの整合性チェックで例外が発生しました」
✅「裏側の確認処理でちょっと想定外の動きがありまして、原因は今特定できてます」
同じ事象でも、伝え方次第で相手の不安は大きく変わります。
「技術者は冷静であれ」ってよく言いますが、それは “安心感を与える冷静さ” であってほしいんですよね。
信頼される技術者とは、“技術ができる人” ではなく “技術を安心して任せられる人” のことだと思います。
専門性を磨くこと
伝え方を磨くこと
聞く姿勢を大切にすること
この3つが揃って、ようやく「信頼される技術者」になるんだと、今は思っています。
↓シリーズ次回記事はこちらから↓
「【シリーズ第5話】中平コラム43:提案に立つ、橋渡し役としての責任って話」
中平 裕貴(Yuki Nakahira)
株式会社エスワイシステム 関東事業本部
関東第2事業部 3SEシステム6部 事業部長代理
『技術 × 事業戦略 × 組織運営をつなぐ実務家』
エンジニアとしての技術的な知見を持ちながら、営業・事業運営・HR・組織マネジメントの視点も持つ実務家。
エンジニア、グループ会社経営、営業を経験し、技術とビジネスの両方を理解した「橋渡し役」として事業推進に携わる。
技術と組織運営をつなぎ、主体的なチームを育て、人々が「WONT TO」で動ける社会を目指す。
🛠 技術領域
アプリ開発、クラウド、データ分析、AI、
📈 事業・営業経験
SI事業の拡大、プロジェクトマネジメント、アジャイル
🏗 組織マネジメント
リーダー育成、組織改革、チームビルディング
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