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【シリーズ第4話】中平コラム42:現場で信頼される技術者の条件とは?って話

作成者: 中平裕貴|2025年03月30日

こんにちは、エスワイシステム関東の中平です。

 

【全8話シリーズ】

『境界に立つ実務家の進化論』 ― AI時代を生きる中で僕が見つけたこと ―

 

本記事(第4話)は、テクニカルな話ではありません。でも、どんな現場でも役に立つ話です。

テーマは「信頼される技術者とはどんな人か?」。

 

この問いに、僕なりの経験から答えてみたいと思います。

 

↓シリーズ前回記事はこちらから↓

【シリーズ第3話】中平コラム41:メタファーという武器 ─ 領域展開とマーケティングって話

 

 

技術ができるだけでは、信頼されない

「技術力があること」と「信頼されること」は、イコールじゃありません。


むしろ、技術力が高いからこそ信頼を得づらくなる場面もある。

 

現場でよくあるのはこんなパターンです。

 

  • 説明が専門的すぎて、お客さんがついていけない

  • 提案に“自信”はあるけど、“納得感”がない

  • 職人気質すぎて、チームメンバーが話しかけづらい

 

この状況、すごくもったいない。

 

技術者としての価値は高いのに、「この人に任せたい」と思ってもらえないんです。

 

 

僕が言われて嬉しかった一言

新人時代、とある営業の方から言われた言葉があります。

 

「中平くんは、説明がわかりやすいから安心して任せられるよ。」

 

技術的にすごかったわけじゃない。むしろ当時は何もかも手探りでした。


でも「安心して任せられる」って言葉は、今でも僕の支えになっています。

 

 

技術×安心感 = 現場最強の武器

安心感って、要するに “伝わっている” ってことなんですよね。

 

  • 専門用語を噛み砕いて話す

  • 相手の立場で考える

  • 不安そうな顔を見逃さない

 

こういう「気配りの技術」が、実は一番信頼につながります。

 

よく「説明上手は、聞き上手」と言いますが、これは技術者にも100%当てはまります。

 

「お客さんが何を知りたいのか」
「何に不安を感じているのか」
「本当に求めているゴールはどこか」

 

それを聞き取る力が、 “提案する力” につながっていくんです。

 

 

話し方ひとつで、プロジェクトの空気は変わる

僕は現場で、難しいことほど「柔らかく説明する」ことを意識しています。

 

たとえばシステム障害の報告をするとき。

 

❌「データベースの整合性チェックで例外が発生しました」

✅「裏側の確認処理でちょっと想定外の動きがありまして、原因は今特定できてます」

 

同じ事象でも、伝え方次第で相手の不安は大きく変わります。

「技術者は冷静であれ」ってよく言いますが、それは “安心感を与える冷静さ” であってほしいんですよね。

 

 

まとめ:「技術力」と「伝える力」は別スキル

信頼される技術者とは、“技術ができる人” ではなく “技術を安心して任せられる人” のことだと思います。

 

  • 専門性を磨くこと

  • 伝え方を磨くこと

  • 聞く姿勢を大切にすること

 

この3つが揃って、ようやく「信頼される技術者」になるんだと、今は思っています。

 

 

↓シリーズ次回記事はこちらから↓

【シリーズ第5話】中平コラム43:提案に立つ、橋渡し役としての責任って話

 

 

 

著者情報


 

中平 裕貴(Yuki Nakahira)

株式会社エスワイシステム 関東事業本部

関東第2事業部 3SEシステム6部 事業部長代理

 

『技術 × 事業戦略 × 組織運営をつなぐ実務家』

 

エンジニアとしての技術的な知見を持ちながら、営業・事業運営・HR・組織マネジメントの視点も持つ実務家。

エンジニア、グループ会社経営、営業を経験し、技術とビジネスの両方を理解した「橋渡し役」として事業推進に携わる。

技術と組織運営をつなぎ、主体的なチームを育て、人々が「WONT TO」で動ける社会を目指す。

 

🛠 技術領域

アプリ開発、クラウド、データ分析、AI、

📈 事業・営業経験

SI事業の拡大、プロジェクトマネジメント、アジャイル

🏗 組織マネジメント

リーダー育成、組織改革、チームビルディング

 

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