こんにちは、エスワイシステム関東の中平です。
【全8話シリーズ】
『境界に立つ実務家の進化論』 ― AI時代を生きる中で僕が見つけたこと ―
本記事(第5話)は「橋渡し役としての責任」という話です。
↓シリーズ前回記事はこちらから↓
「【シリーズ第4話】中平コラム42:現場で信頼される技術者の条件とは?って話」
技術者でも、営業でも、マネージャーでもない。
今回は、そんな “あいだの人”、
つまり「橋渡し役」としての僕の役割について語りたいと思います。
僕が最近よくやっているのが、いわゆるプリセールスという立場です。
プリセールスとは、お客様の課題をヒアリングし、それに対する技術的な解決策を考え、提案書に落とし込む役割。
つまり、技術とビジネスの両方を理解していないと務まらない仕事です。
この立場って、現場ではすごく重宝されます。
「技術がわかって、提案ができる人」は想像以上に少ない。
だから、お客様にも社内にも「助かる」「安心して任せられる」と言っていただけることが多い。
僕自身もそこに大きなやりがいを感じています。
この仕事をしていると、「技術的にどう実現するか」と「ビジネスとしてどう成立させるか」の両面が見えます。
技術者の立場から見ると、営業の意図が理解できる
営業の立場から見ると、技術的な限界や考慮点がわかる
この “視点の交差点” に立てるのは、プリセールスならではの価値です。
どちらかの言語しか話せないと、すれ違いが生まれてしまう。
でも橋渡し役がいることで、プロジェクトの流れが一気にスムーズになる。
僕が意識しているのは、「お客様にとっての意味」を翻訳することです。
たとえば、「AIの認識率95%です」と言っても、それだけでは伝わらない。
でも、「これまで200件のうち見逃しが月10件あったのを、確実に検知できるようになります」と言い換えれば、相手の中で価値が明確になります。
これって、“通訳”じゃなくて、“意味づけ”の仕事なんです。
さらに言えば、「それが本当に実現できるのか?」というリスクも含めて、提案ごと責任を持つ覚悟が求められる。
提案に立つということは、「通ったら終わり」じゃなくて、「通ったあとが始まり」なんですよね。
プリセールスは、ある意味“境界線に立つ役割”です。
そこは不安定な場所だけど、だからこそ見える景色がある。
言葉と言葉の間を埋め、価値と価値の架け橋になること。
それができる人材が、これからますます必要とされると思っています。
プリセールスは、ただの調整役ではありません。
ビジネスと技術の間に橋をかける、実務の最前線です。
僕はこれからも、営業でもエンジニアでもない “あいだに立つ実務家” として、意味のある提案をしていきたいと思っています。
↓次回記事はこちらから↓
「【シリーズ第6話】中平コラム44:組織に“できる”を定着させるには?って話」
中平 裕貴(Yuki Nakahira)
株式会社エスワイシステム 関東事業本部
関東第2事業部 3SEシステム6部 事業部長代理
『技術 × 事業戦略 × 組織運営をつなぐ実務家』
エンジニアとしての技術的な知見を持ちながら、営業・事業運営・HR・組織マネジメントの視点も持つ実務家。
エンジニア、グループ会社経営、営業を経験し、技術とビジネスの両方を理解した「橋渡し役」として事業推進に携わる。
技術と組織運営をつなぎ、主体的なチームを育て、人々が「WONT TO」で動ける社会を目指す。
🛠 技術領域
アプリ開発、クラウド、データ分析、AI、
📈 事業・営業経験
SI事業の拡大、プロジェクトマネジメント、アジャイル
🏗 組織マネジメント
リーダー育成、組織改革、チームビルディング
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