中平コラムSeries62:「任せたのにうまくいかない」とき、リーダーはどう動くべきか?って話

任せたのにうまくいかない。思うような仕上がりにならない。そんなとき、リーダーが取るべき行動とは。

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  • こんにちは、エスワイシステム関東の中平です。

     

    前回の記事で「自分がやらないという決断」ということについてお話しました。

    (前回記事はこちら → 中平コラムSeries61:“やらない”と決めた瞬間、チームが動き出したって話

     

    今回は、その「仕事を任せる」という決断後に起こりうる “リーダーならではの悩み” についてお話していこうと思います。

     

     

    「仕事を任せてみたけど、正直全然ダメだったんですよね...」

    これは、リーダーをしていると、よく聞く悩みです。


    ・何度説明しても改善されない

     

    ・もう少しちゃんと考えてくれると思った


    ・任せたらミスされたから、自分でやった方がいいかも...

    ──でも、ここで “任せることをやめる” のは、実は一番危ない選択肢なんです。

     

     

    「任せたのに失敗された」は、任せ方の失敗かもしれない

    任せてうまくいかなかったとき、僕たちはつい、相手の力不足に目がいってしまいます。
    でも、本当にそうだったのか?と振り返ってみると、だいたいこういうパターンが多いんです。

    ・「どこまで任せるか」が曖昧だった

     

    ・期待している完成イメージを共有していなかった

     

    ・フィードバックのタイミングが遅すぎた

    つまり、「任せる設計」ができていなかった。

    「任せる」って、ただタスクを渡すことじゃない。
    “責任の定義” と “期待のすり合わせ” まで含めて設計 することなんですよね。

     

     

    “自分のクオリティに届かない” ときにどう考えるか?

    これは本当によくある壁です。
    自分がやればもっと早く、高品質にできるのに...という場面。

    でもここで大事なのは、

    「今回は60点かもしれない。でも “自分以外がやった60点” には、伸び代がある」

    と捉えられるかどうか。

    最初から完璧なものを出す人はいません。
    何度も任されて、考えて、改善して、ようやく育っていくもの。

    任せてミスが出たなら、それは “次に伸ばせるポイント” が見えたということ。

    責めるより、育成の設計図が1つ増えたと考える。

     

     

    “カバーせざるを得ない状況”を防ぐためにできること

    「任せたものの、結局は自分が土壇場でカバーする羽目に。」

     

    これは僕自身もよく陥りました。
    こうならないために必要なのは、以下の3つです。

    ① 途中確認を必ず入れる
    → “できてから出す” だと手遅れになる。進捗と方向性をこまめにチェック。

    ② 「何を考えて、どう動いたか」を言語化させる
    → 思考の癖が見えると、教えるべきポイントがはっきりする。

    ③ 相手に「目的と背景」をしっかり伝える
    → やる意味が分かると、雑な仕上がりになりにくい。

    任せる前の“設計”と、“過程の対話”が全てです。

     

     

    「何度言っても直らない人」とどう向き合うか?

    これ、地味に一番疲れますよね。
    でも、その人が “変わらない” 理由は大きく3つしかありません。

    ① 🧠 理解できていない(情報不足)
    ② 💭 腑に落ちていない(納得感不足)
    ③ 🚫 やる気がない(モチベーション不足)

    特に2つ目、「なぜそれが大事なのか」が伝わっていないと、形だけ真似しても思考は変わらない。

    だからこそ、「説明」より「対話」が必要なんです。

     

     

    最後に:任せるとは“信じて見守る”を続けること

    「任せたら失敗された。」


    そんなとき、「もう無理」と見限ってしまうのは簡単です。

    でも、任せ続けて、フィードバックして、また任せる。
    その繰り返しが、任される側の「本当の責任感」を育てていく。

    だから、失敗はむしろ “始まりのサイン”

    次こそどう任せるか。自分がどう関わるか。

    そこにリーダーの成長ポイントがあるのかもしれません。

     

     

     

     

    著者情報


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    中平 裕貴(Yuki Nakahira)

    株式会社エスワイシステム 関東事業本部

    関東第2事業部 3SEシステム6部 事業部長代理

     

    『技術 × 事業戦略 × 組織運営をつなぐ実務家』

     

    エンジニアとしての技術的な知見を持ちながら、営業・事業運営・HR・組織マネジメントの視点も持つ実務家。

    エンジニア、グループ会社経営、営業を経験し、技術とビジネスの両方を理解した「橋渡し役」として事業推進に携わる。

    技術と組織運営をつなぎ、主体的なチームを育て、人々が「WONT TO」で動ける社会を目指す。

     

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