中平コラムSeries124:会議は事件現場だ。“宿題”とは、真実を拾うことって話
会議に出たのに宿題が一つもなかった?それは「ただ居ただけ」かもしれません。元探偵の視点から語る“会議の本質”。

こんにちは、エスワイシステム関東の中平です。
突然ですが、「宿題がない会議」ってどう思いますか?
いや、正確には「自分に宿題がなかった会議」です。
先日、ある会議のあとで、若手メンバーがこんなことを言ってました。
「今回の会議、特に宿題なかったです」って。
おそらく、本人は何の悪気もなく、事実を伝えたつもりだったんだと思います。
でも、なんだかそれを聞いたとき、「それって本当にいいことなんだっけ?」と、ひっかかりました。
会議って、事件現場みたいなものです
僕は昔、探偵をやっていました。
その影響か、会議に参加するときも、どこか「現場に入る」ような感覚があります。
交わされる言葉、沈黙、目線の揺れ。
言葉と言葉の“間”、異常に丁寧な語尾。
そういう細部に、“違和感”が宿っていることがある。
そしてその違和感は、大抵何かのサインです。
プロジェクトがうまくいっていない、誰かが本音を飲み込んでいる、決めきれていない──
見えない火種は、そういうところに潜んでいます。
宿題って、“もらう”ものじゃなく、“見つける”もの
会議で宿題がない人は、本当に「何もなかった」のか。
それとも、「何も見つけられなかった」のか。
僕は後者の可能性もあると思っています。
会議の中で、“自分が拾うべき違和感”はあったはずなんです。
でも、それに気づけなかった。あるいは、気づいても動かなかった。
だから宿題がなかった。
そんなふうに捉えると、「宿題ゼロ」は必ずしもいいことではないのかもしれません。
宿題がある人は、現場で“何か”を拾った人
探偵って、証拠を見つけるだけじゃなく、
そこから“次にどう動くか”を決めるところまでが仕事です。
会議も同じ。
違和感を拾って、「これ、私が調べてみます」「一度確認しておきますね」
と、自分から手を挙げる人は、すでに“事件解決側”に回っている。
一方で、何も拾わず、何も動かないまま、ただ時間が過ぎてしまった人は…
それはもう、現場に“いた”とは言えないのではないでしょうか。
まとめ:真実は、動いた人の手元にだけ残る
「動かなかったけど、特に問題なかったと思います」
そう言える会議も、確かにあるかもしれません。
でも、僕が信じているのは、
“真実”は、動いた人の手元にだけ残る──ということです。
会議は、言葉を並べる場所じゃなくて、行動のきっかけをつかむ場所。
だから今日も、僕は会議に“探偵として”入ります。
目を凝らし、耳を澄まし、違和感を探しに行くのです。
著者情報
中平 裕貴(Yuki Nakahira)
株式会社エスワイシステム 関東事業本部
関東第2事業部 3SEシステム6部 事業部長代理
『技術 × 事業戦略 × 組織運営をつなぐ実務家』
エンジニアとしての技術的な知見を持ちながら、営業・事業運営・HR・組織マネジメントの視点も持つ実務家。
エンジニア、グループ会社経営、営業を経験し、技術とビジネスの両方を理解した「橋渡し役」として事業推進に携わる。
技術と組織運営をつなぎ、主体的なチームを育て、人々が「WANT TO」で動ける社会を目指す。
🛠 技術領域
アプリ開発、クラウド、データ分析、AI、
📈 事業・営業経験
SI事業の拡大、プロジェクトマネジメント、アジャイル
🏗 組織マネジメント
リーダー育成、組織改革、チームビルディング
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