中平コラムSeries105:売上分析を始めた社長が最初にぶち当たる「やってる感地獄」って話
「分析してます」で満足してない?数字の裏にある“物語”を読み解いた熱量を生み出すKPI設計について語る。

こんにちは、エスワイシステム関東の中平です。
今日は、小売業の経営者あるある、「分析始めたけどモヤっとしてる」問題 について話そうと思います。
社長「最近、売上とか毎日見てるよ!」
「前年比108%、おっしゃ!」「A, B, C店が絶好調!」「この商品、30%UP!」
うん、いい流れ。数字は大事。
でも——
“やってる感” はあるけど、本質に届いてないっていう、あの感じ。わかります?
数字は見えてる。でも“現実”は見えてない。
商品Aが売れた:
→ なぜ?誰が?どう売った?
店舗Dが不調:
→ なぜ?在庫?客層?立地?雨?
数字を眺めてるだけじゃ、本当に見るべき “物語” が抜け落ちてるんです。
数字には“魔法”がある。
数字には、以下のような3つの魔法があります。
魔法その1:「上がってる=成功と思わせる」
利益出てないのに売上だけ見てホッとしてるパターン。
「あれ?なんで赤字なのに褒めてるんだっけ?」ってなるやつ。
魔法その2:「店舗比較 = 人の優劣に見えちゃう」
D店の売上が低い?
もしかしたら、雨の日が多かっただけかも。
それを責任者のせいにしてない?現場、しんどいよ。
魔法その3:「 “熱” が見えなくなる」
常連さんが増えてる店舗。
スタッフが泣くほど頑張って接客してる店舗。
でも数字にまだ出てない。だけど、それって超価値。
「数字を眺める分析」から「物語を発掘する分析」へ
物語を発掘する分析
- なぜ売れたのか
- 誰が売ったのか
- どんな努力や工夫があったのか
このあたりまで読み取れたら、あなたの分析はプロ級です。
そして、最重要:KPIは“熱量を生み出す装置”にせよ
KPI って、売上や粗利だけじゃないんです。
リピート率、新規比率、接客満足度、離脱率…
大事なのは、「この数字を追うとチームが燃えるか?」って視点。
たとえば、ある店舗のKPIを「お客様にありがとうって言われた回数」にしてみたらどうなるか。
→ 店舗スタッフの表情が変わる
→ 接客の質が上がる
→ リピーターが増える
→ 数字に出る
KPIって、 “やらされる” ものじゃない。
“やりたくなる” ものにしよう。
↓「KPI」についてはこちらの記事もぜひご覧ください!
中平コラムSeries26:KPIとKFSの違いと活用法:目標達成のための戦略的アプローチをするよって話
僕が "請負" や "アジャイル" にこだわる理由も、実はここにある
請負って、自分たちで目標を設計できる。
KPIを “熱” から逆算して、自分たちで決められることが多い。
そうすると、
- “やらされる” から “やってみたい” に変わる
- チームが笑ってる
- お客さんも笑ってる
- そして、利益も出る(これ重要)
まとめ:数字と “熱” をつなげる経営者になろう
- 数字は冷たい。人は熱い。
- 分析は、その両方をつなぐ “橋” になる。
- KPIは、挑戦と笑顔を生み出す設計図になる。
今日の数字、何を物語っていますか?
その物語は、チームに希望を与えていますか?
「数字を読める人」じゃなく、「数字から希望をつくれる人」になりましょう。
著者情報
中平 裕貴(Yuki Nakahira)
株式会社エスワイシステム 関東事業本部
関東第2事業部 3SEシステム6部 事業部長代理
『技術 × 事業戦略 × 組織運営をつなぐ実務家』
エンジニアとしての技術的な知見を持ちながら、営業・事業運営・HR・組織マネジメントの視点も持つ実務家。
エンジニア、グループ会社経営、営業を経験し、技術とビジネスの両方を理解した「橋渡し役」として事業推進に携わる。
技術と組織運営をつなぎ、主体的なチームを育て、人々が「WONT TO」で動ける社会を目指す。
🛠 技術領域
アプリ開発、クラウド、データ分析、AI、
📈 事業・営業経験
SI事業の拡大、プロジェクトマネジメント、アジャイル
🏗 組織マネジメント
リーダー育成、組織改革、チームビルディング
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