
こんにちは、エスワイシステム関東の中平です。
「これが俺の領域展開…のはずだった」
昨年末、私は壮大な野望を抱いていた。
「次世代のAIエージェントを作る!」
いや、言い直そう。「俺が時代を変える!」 くらいの勢いで、AWSやAIを駆使し、
日常のタスク管理や意思決定をサポートするパーソナルAIアシスタントを設計していたのだ。
その名も 「AIアシスタントすすむくん」。
これはもう、「宿儺の領域展開・伏魔御厨子」 ばりに強いものになるはずだった。
「これさえあれば、仕事も生活も激変する…!」
ワクワクしながらLINE WORKS APIとAWSを組み合わせて、カレンダー同期、データ管理、通知システムを自動化するフローを設計した。
Mermaid記法を使い、ノリノリでフロー図を書きまくり、
「まさに"六眼"で見抜いた最適解だな!」と自己満足に浸っていた。
...が。
「これ、もう世に出てね?」という現実
設計が終わり、さあ開発するぞ! と思っていた矢先。
いや、設計しているところからじわじわ気が付き始めていたのかもしれない。
気づいたら、似たようなものがもう次々とリリースされていた。
- OpenAIのGPT-4o
→ リアルタイムで会話し、音声・画像まで処理。
- Google Gemini
→ カメラをかざすと、そのままAIが解析&応答。
- Anthropic Claude
→ 長文処理も得意で、マルチタスク可能。
まるで 「五条悟が無量空処をぶっ放した」 かのように、
市場には 「自分が作ろうとしていたものの上位互換」 が次々と降臨していたのだ。
「え、ちょっと待って。これ作る意味ある?」
「設計して終わった男」
設計が終わると、謎の達成感に包まれた。
「よし、あとは作るだけ!」
「…まあ、年末年始はちょっと休もう」
「ちょっとChatGPTでも試してみるか...」
そして気づけば、あれよあれよという間に
「既存サービスがすすむ君構想を上書きしていく」 のをただ見ているだけの状態に。
これ、完全に 「伏黒が領域展開を習得する前に宿儺に乗っ取られた時」 と同じじゃないか。
「今できること」
もはや ゼロから作る意味はないということを悟った。
とはいえ、完全に手を引くわけではない。
1. 既存のAIをカスタマイズ
- OpenAI APIやGoogle Geminiを利用し、「自分専用のエージェント」 を作る方向にシフト。
→ (例)業務管理や個人スケジュールに特化したカスタマイズAI。
2. 自分だけのデータを活用
- 最新のAIは汎用性が高いが、個別の知識や専門性には弱い。
→「自分しか持っていないデータやノウハウ」 を学習させれば、オリジナルAIは作れる。
3. 進化する前提で開発
- もはや 「完成したら終わり」ではなく、「アップデート前提の開発」 を考えるべき。
→(例)定期的に最新APIやフレームワークに対応させる。
「進化するAIとどう付き合うか」
技術の進化速度はもはや 「呪術廻戦のバトルのインフレ」 ばりに早い。
五条悟が最強と思っていたら、すぐに 宿儺が領域展開してくる世界だ。
この時代、「最強を目指す」より 「どう適応するか」 のほうが大事だと気づいた。
だから私は、あらためて考えた。
「AIは作るのではなく、使い倒すものだ」
「進化し続ける者こそが、最後に生き残る。」
呪術の世界でも、AIの世界でも、それは変わらない。
(次回、「やっぱりカスタムAI作りたくなってきた」編へ続く…?)
著者情報
中平 裕貴(Yuki Nakahira)
株式会社エスワイシステム 関東事業本部
関東第2事業部 3SEシステム6部 事業部長代理
『技術 × 事業戦略 × 組織運営をつなぐ実務家』
エンジニアとしての技術的な知見を持ちながら、営業・事業運営・HR・組織マネジメントの視点も持つ実務家。
エンジニア、グループ会社経営、営業を経験し、技術とビジネスの両方を理解した「橋渡し役」として事業推進に携わる。
🛠 技術領域
アプリ開発、クラウド、データ分析、AI、
📈 事業・営業経験
SI事業の拡大、プロジェクトマネジメント、アジャイル
🏗 組織マネジメント
リーダー育成、組織改革、チームビルディング
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