
こんにちは、エスワイシステム関東の中平です。
皆さん、会議で疲弊していませんか?
結論が出ない、過去の話ばかりで時間が奪われる、気づけばスケジュールは会議でぎっしり。上の立場になるほど、関係があるのかないのか分からない報告を延々と聞かされる。そんな「ハートフルな会議」に悩まされている人も多いのではないでしょうか。
でも、もし 「すごい会議」 に出会えたら?
そうした「会議疲れ」とは無縁の世界が待っているかもしれません。
「すごい会議」とは、単なる会議術ではなく、組織の生産性を根本から変えるメソッド です。
「決まらない」「長い」「意味がない」そんな会議を、「決まる」「短い」「価値がある」ものに変える ための具体的なルールとプロセスが整っています。
では、実際に試してみたらどうだったのか?果たして 「すごい会議」は本当にすごいのか?
結論から言うと、すごい会議は、すごい会議だった!
その理由を、これから詳しく語っていきます。
すごい会議って何?
「すごい会議」 は、経営コンサルタントの大橋禅太郎氏が日本に広めた、成果を出すための会議手法です。単に効率を良くするだけでなく、組織のパフォーマンスそのものを向上させる ことを目的としています。
特徴は以下の3つです。
1. 意思決定のスピードが爆速になる
すごい会議では、結論を先延ばしにすることを許しません。具体的なアクションを決め、その場で誰が何をするか明確にします。
2. 会議に「意味がない時間」がなくなる
無駄な議論を排除するために、「話すべきこと」「決めるべきこと」を厳密に整理し、進行役が強力にファシリテーションを行います。
3. 心理的安全性が高まる
会議での発言が建設的になるよう、全員が意見を出しやすい環境を整えます。これにより、組織の「言いたいことが言えない」文化を打破できます。
つまり、すごい会議は「話し合う場」ではなく、「決める場」 なのです。
僕とすごい会議の出会い
僕は、SYSHDグループ会社である、株式会社グローバル・インフォメーション・テクノロジー で、2016年から2024年10月まで代表を務めていました。
組織のリーダーとして、会社を成長させ続けるために全力を尽くしていましたが、自分ひとりの頑張りだけでは限界がある と感じ始めたのが、着任2年目の2018年頃。その頃に、僕はすごい会議 に出会いました。
なぜ限界を感じたのか?
それは、指示が正しく実行されない、主体的な行動が生まれない という壁にぶつかっていたからです。
今振り返ると、その原因は明確でした。
僕は 方針を自分本位で決め、実行もできる限り自分でこなしていた のです。
その結果、メンバーの自発性ややりがいを奪ってしまっていたのかもしれません。
すごい会議を実践してみた
最初は、たった2人で始めました。
まず取り組んだのは、僕らの理想とは何か? を明確にすること。
半日かけて議論し、目標を達成するために、僕たちの組織はどうあるべきか? を すごい会議のメソッド を使って考えました。
そこで採用したのが、すごい会議のシンプルだけど効果的なルール です。
1. 課題は「なぜ?」ではなく、「どのようにして?」の問いに変える
→ 解決ベースの思考を促し、前向きな議論が生まれる。
2. 意見は紙に書いて発表する
→ 頭の中を整理し、発言の精度が上がる。
3. 発言は「よっ!」と称賛する
→ くだらない意見などない、全員が安心して発言できる雰囲気をつくる。
4. 発言の前には「私が思うに」と枕詞をつける
→ 主観的な意見として発言しやすくする。
5. 発言に対する返答はコメント禁止。「提案、リクエスト、質問、プッシュ」のみとする
→ 否定や評論を防ぎ、建設的な意見交換を促す。
このシンプルなルールを導入したことで、意見が解決志向になり、心理的安全性 が確保されるようになりました。
そのうえで、まずは 現状の事実を整理し、達成すべき目標を明確にし、企業理念やパーパスを再確認しました。そこから今起こっている課題を抽出し、理想の状態を考え、戦略的フォーカスという一文にまとめる ことで、チームが進むべき方向を一本化 しました。
最も効果を感じたのは、自分たちで考えた理想であるという腹落ち感
すごい会議を実践していく中で、最も効果を感じたのは 「自分たちで考えた理想である」という腹落ち感 でした。
従来の会議では、僕が方針を決め、それをチームに伝えて実行してもらうという流れが一般的でした。
しかし、そのやり方では、いくら正しい戦略を示しても、メンバーの腹落ち感がない。結果、指示通りには動いてもらえても、主体的な行動が生まれにくいという課題がありました。
すごい会議では、メンバー自身が「理想の状態とは何か?」をゼロから考え、そのうえで「どのようにすれば実現できるか?」を議論します。
その過程を経ることで、単なる会社の目標ではなく、「自分たちが決めた目標」という意識が芽生えました。
この腹落ち感があると、指示がなくてもメンバーが自ら動くようになります。例えば、会議の後に「自分はこれをやります!」と自主的にタスクを宣言するようになったり、課題に対して「どうやるか?」を主体的に考える雰囲気が生まれました。
つまり、理想の状態を「与えられる」ものではなく 「自分たちで作り上げる」ものに変える ことで、組織の自走力が格段に上がったのです。
なぜこの記事を今書いたのか?
2024年10月にエスワイシステムに着任してから3か月が経ち、改めてメンバーを集めてすごい会議を実施したからです。
その時はちょうど 2026年7月期の事業計画を作るための会議 でした。
その場で、今の事業部長が 自分一人で一生懸命プランを考えている姿 を見て、まるで数年前の自分を見ているような気持ちになりました。
僕自身、かつては すべてを自分で考え、決め、動こうとしていた。しかし、そのやり方には限界があることを経験的に知っています。
そこで、方法論として「すごい会議」を取り入れてみてはどうか? と提案しました。事業部長も納得し、実際にすごい会議の手法を使って会議を進めることになったのです。
まとめ
この後どうなるかは、時間が経たないとわかりません。
すごい会議を取り入れたからといって、すぐにすべてが劇的に変わるわけではないでしょう。
しかし、たくさんの事件(金脈)が起こるはずです。
議論の中で新たな課題が見つかったり、思いもよらないアイデアが生まれたり、時には意見がぶつかることもあるかもしれません。
ただ、その種は確実に芽生え始めた はずです。
組織の成長は、一人のリーダーが頑張るのではなく、チーム全体が主体的に動くことで加速します。
すごい会議を通じて、そのきっかけを作ることができたのなら、それだけでも大きな一歩だと感じています。
著者情報
中平 裕貴(Yuki Nakahira)
株式会社エスワイシステム 関東事業本部
関東第2事業部 3SEシステム6部 事業部長代理
『技術 × 事業戦略 × 組織運営をつなぐ実務家』
エンジニアとしての技術的な知見を持ちながら、営業・事業運営・HR・組織マネジメントの視点も持つ実務家。
エンジニア、グループ会社経営、営業を経験し、技術とビジネスの両方を理解した「橋渡し役」として事業推進に携わる。
🛠 技術領域
アプリ開発、クラウド、データ分析、AI、
📈 事業・営業経験
SI事業の拡大、プロジェクトマネジメント、アジャイル
🏗 組織マネジメント
リーダー育成、組織改革、チームビルディング
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