
こんにちは、エスワイシステム関東の中平です。
最新の研究によれば、BCIを用いた神経インターフェース技術が麻痺患者の指の動きを検知し、ビデオゲームをプレイできるようにすることが可能になりました。 これは、脳とコンピューターを直接結びつける技術の発展を示す重要な進展です。
(神経科学:ブレイン・コンピューター・インターフェースを用いたバーチャルクアッドコプターの操縦試験:Nature Asia)
「漫画・アニメ『攻殻機動隊』シリーズの世界で描かれた電脳化——脳をネットワークに接続し、情報を直接やり取りする技術。
これがフィクションの話ではなく、今まさに現実になりつつあるのをご存知でしょうか?」
BCIとは? 〜電脳化の第一歩〜
攻殻機動隊では、主人公・草薙素子をはじめとするキャラクターが“電脳”を使って瞬時に情報を共有し、思考だけでハッキングやデータ通信を行っています。
この“電脳化”に近い技術こそ、ブレイン・コンピューター・インターフェース(BCI) です。
BCIと電脳化の違い
項目
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攻殻機動隊(電脳)
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現実のBCI
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接続方法
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脳に直接埋め込む
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侵襲型(Neuralink)、非侵襲型(EEG)
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通信機能
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思考だけでネット接続
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現時点では未実装
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操作可能範囲
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全身義体の操作、ハッキング
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義手の制御、PC・スマホ操作
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リスク
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脳ハッキング、ゴーストダビング
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脳データのプライバシー問題
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現時点では、攻殻機動隊のような完全な電脳化には至っていませんが、 『思考でデバイスを操作する』という基本コンセプトは、すでに実現されつつあります。
最新のBCI技術 〜少佐のように“脳”で操作できる?〜
(1)Neuralink:脳にチップを埋め込む時代
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2024年1月、Neuralinkが世界初の人間への脳インプラントを実施。
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考えただけでPCを操作できる技術が実験段階に。
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まずは四肢麻痺患者向けの支援技術として開発
攻殻機動隊の電脳化に最も近いのが、このNeuralinkの技術のように思います。 素子たちが使う“電脳義体”はまだ先の話ですが、少なくとも脳から機械を制御する世界は始まりつつあるのです。
(2)脳波で音声を生成:言葉を使わずに会話できる
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カリフォルニア大学の研究チームが、脳波を読み取り、考えただけで文章を生成する技術を開発。
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ALS患者向けの音声生成システムとして活用が期待される。
(3)義体化の第一歩:思考で動く義手・義足
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DARPA(米国国防総省特別機関)のプロジェクトで、BCIによる義手操作が実用化。
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失った腕や足を、思考で自由に動かせる時代へ。
BCIがもたらす未来 〜電脳化はどこまで可能か?〜
(1)スマホ不要の世界
BCIが発達すれば、スマホやPCは不要になるでしょう。 “考えるだけ” で情報を検索し、デバイスを操作できる時代です。
スマホの革命の次は「BCI革命」が来るといえます。
(2)“電脳ハック”のリスク
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BCIが普及すれば、脳へのサイバー攻撃が現実に?
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「脳のデータがハッキングされる」可能性も指摘されている。
電脳化の最大のリスクは、攻殻機動隊でも描かれた電脳ハッキングです。 もしハッカーが他人の脳を乗っ取ることができたら? これはBCI技術の進化とともに真剣に考えるべき問題でもあります。攻性防壁で電脳ハックから身を守らないといけないかも。
電脳化は夢か、悪夢か?
BCI技術は、攻殻機動隊の“電脳化”に向けた第一歩を踏み出しました。
ただし、それは夢の技術であると同時に、大きなリスクもはらんでいます。
個人的には、BCIの進化には大きな期待を抱いています。しかし、電脳ハックやプライバシー問題を考えると、技術の進化がもたらす影響について慎重に議論する必要があると感じています。
あなたはどう思うでしょうか? 「電脳化」の未来は、希望か、それとも危険な道か?
私はいつか情報空間で情報の海を漂ってみたい。
著者情報
中平 裕貴(Yuki Nakahira)
株式会社エスワイシステム 関東事業本部
関東第2事業部 3SEシステム6部 事業部長代理
『技術 × 事業戦略 × 組織運営をつなぐ実務家』
エンジニアとしての技術的な知見を持ちながら、営業・事業運営・HR・組織マネジメントの視点も持つ実務家。
エンジニア、グループ会社経営、営業を経験し、技術とビジネスの両方を理解した「橋渡し役」として事業推進に携わる。
🛠 技術領域
アプリ開発、クラウド、データ分析、AI、
📈 事業・営業経験
SI事業の拡大、プロジェクトマネジメント、アジャイル
🏗 組織マネジメント
リーダー育成、組織改革、チームビルディング
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