中平コラムSeries5:DeepSeekの衝撃とエヌビディア株の急落

DeepSeekの発表がAI業界に衝撃を与え、エヌビディア株が急落。その背景とは。今後10年でAIがどこまで進化するのか、その未来を考える。

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  • こんにちは、エスワイシステム関東の中平です。

    先日、AI業界に衝撃が走りました。

    中国発の大規模言語モデルDeepSeek の発表によって、エヌビディア(NVIDIA)の株価が急落したからです。市場はこの発表に敏感に反応し、「新たなAI競争の幕開け」を感じ取ったのでしょう。

    なぜ、DeepSeekの発表がここまで大きな影響を与えたのか? その理由のひとつは、圧倒的な低価格 です。DeepSeekは従来のAIモデルと比べて、利用料金が破格の安さに設定されていると報じられており、これが市場に「AIのコモディティ化」が一気に進むのではないかという期待と不安を生んだのです。(AI活用で茈(むらさき)級の請求パンチを食らった話はこちら!😢

     

    私はこのニュースを目にした瞬間、DeepSeekを実際に試してみることにしました。新しいAIが登場したときは、まずその「体験」がどれほどのものであるかを確かめることが重要です。

    果たして、ChatGPTやClaude、Geminiといった既存の大規模言語モデルと比較して、DeepSeekはどこまで進化しているのでしょうか?

     

     

    実際にDeepSeekを使ってみた

    アプリ版とWeb版の両方を試してみましたが、最初の印象は 「ChatGPT登場初期のレベル」 というのが正直なところでした。

    • 日本語の回答が不自然

      文法的なミスが多く、ChatGPTのような流暢な日本語ではない。

     

    • Web検索の精度が低い

      DeepSeekにはリアルタイムの検索機能があるが、求めている情報にうまくアクセスできず、結果が的外れになることが多かった。

     

    • 動作が不安定

      特にWeb版は、何度もクラッシュしてしまい、まともに使えなかった。

       

    とはいえ、これはAIの黎明期によくあることですし、DeepSeekもまた今後のアップデート次第では飛躍的に進化する可能性があります。

     

     

    アクセス過多で使えない現状

    DeepSeekはAI業界での話題性が非常に高く、アプリ版もWeb版も現在はアクセスが集中しすぎて使用できない状態になっています。

    これは、かつてChatGPTが登場したときと同じ現象です。

    「使えないほど人気」というのは、それだけ期待が高い証拠でもあります。中国国内でのAI開発競争が激化する中、DeepSeekがどのように進化していくのかに一層の注目が集まります。

     

     

    世界をひっくり返すのは「圧倒的な何か」

    歴史を振り返ると、世界をひっくり返すものには必ず 「圧倒的な何か」 がありました。

    • 圧倒的な安さ(価格破壊):Amazonが従来の小売業を変えたように。

     

    • 圧倒的な性能(技術革新):iPhoneが市場を席巻したように。

     

    • 圧倒的なマーケティング(No.1ポジション):ChatGPTがAI市場を独占したように。

     

    DeepSeekは、これらの要素のどれを満たすことができるのでしょうか?

    現在の段階ではまだ未知数ですが、「圧倒的な何か」を持った瞬間、AI業界の勢力図が塗り替えられるのは間違いありません。

     

     

    10年後の未来に向けて

    この急速な変化の中で、私たちはどんな未来を目指すべきなのでしょうか?

     

    10年後、AIはどこまで進化し、人類にどのような影響を与えているのでしょうか。便利になりすぎた世界で、私たちは何を考え、何を創り出すのでしょうか。技術の進化に翻弄されるのではなく、それを使いこなす側に立つために、日々の選択が重要になってきます。

     

    「未来を想像する力が、未来をつくる力になる」

     

    DeepSeekの登場は、まだ小さな波かもしれません。しかし、この波がどこまで大きくなるのかを見極めながら、技術と社会の未来を考え続けていこうとおもいます。

     

     

     

     

    著者情報


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    中平 裕貴(Yuki Nakahira)

    株式会社エスワイシステム 関東事業本部

    関東第2事業部 3SEシステム6部 事業部長代理

     

    『技術 × 事業戦略 × 組織運営をつなぐ実務家』

     

    エンジニアとしての技術的な知見を持ちながら、営業・事業運営・HR・組織マネジメントの視点も持つ実務家。

    エンジニア、グループ会社経営、営業を経験し、技術とビジネスの両方を理解した「橋渡し役」として事業推進に携わる。

    🛠 技術領域

    アプリ開発、クラウド、データ分析、AI、

    📈 事業・営業経験

    SI事業の拡大、プロジェクトマネジメント、アジャイル

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    リーダー育成、組織改革、チームビルディング

     

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