中平コラムSeries77:提案書は完璧。でも「口下手エクセル職人」が語ると伝わらない問題って話
提案書はうまく書けるけど、プレゼンで伝わらない…そんな“口下手エクセル職人”に贈る、「語り方の技術」。

こんにちは、エスワイシステム関東の中平です。
先日、MS C&S課 のOさん からこんな相談を受けました。
「提案書はうまく書けるんです。でも、プレゼンになると…伝わらないんです…」
「え?ちゃんとポイントは抑えてますし、スライドもわかりやすく作ってるんですよ?」
「でも、なぜか反応が薄いんですよね…」
わかる。めっちゃわかる。
“しゃべる” って、別のスキルなんですよ。
まるで料理が得意でも、接客がダメでお店潰れるパターンみたいなやつです。
そもそも、プレゼンって“会話”です
提案書は「文字の資料」。プレゼンは「生きた会話」。
プレゼンでは、
- どれだけお客さんの目線で語れるか
- 共通の“理想の未来”を描けるか
- それを実現するために「今、何が足りないのか?」を一緒に探れるか
ここがすべて。
実は、僕が人前で話す・プレゼンするときに意識してる流れがあります。
ここから、1つずつ見ていきましょう。
まずは「理想の世界」に目線を合わせる
たとえば、
「もし、在庫管理のミスがゼロになったら...?」
「毎週のExcel地獄から解放されたら...?」
この “もしも話” にうなずいてくれたら、もう味方です。
その理想と現実のギャップを明らかにする
「でも現実には、月末になるとExcelファイルが12個くらい飛び交ってます」
「担当者が属人化してて、神Excelを操れるのは○○さんだけです」
“共感できるダメさ” を出すと、一気に空気がやわらぎます。
事実を羅列する(ちょい泣ける感じで)
「実は、この作業だけで毎月200時間かかってるんです」
「それでいてミスがゼロにならない。再集計が3回も起きてる」
数値があると急にリアル。
ここでお客さんの頭の中で「やばい、改善しなきゃ」が点灯します。
だからこそ、我々の提案○○が必要なんです
「それを解決するのが、今回ご提案の “超スマート在庫クラウド2025” なんです」
いきなり製品名ドン!はNG。
でも、ちゃんと「だから必要」ってストーリーで語れば、聞いてる人の中にスッと入ります。
○○を導入することで、理想の未来がこう変わる
「月末のExcel作業がゼロになり、担当者が定時で帰れる」
「在庫の可視化で発注ミスもなくなり、廃棄ロスが30%減る」
「○○さんはもう “神” 扱いされなくてもよくなる」
このような未来がイメージできた瞬間、お客さんは動きます。
プレゼンは“しゃべるPowerPoint”じゃない
大事なのは「キラーワード」とか「カッコいい用語」じゃなくて、
“相手がわかる言葉” で語ること。
スライドを“読む”んじゃなくて、“対話する” こと。
僕はよく「一人コント」みたいにプレゼンします。
「お客さん役」と「提案者役」で掛け合いしてみたり(笑)
最後に:Oさんへ捧ぐ一言
提案書は上手い、それは武器。
でも、プレゼンは “一緒に夢を描く時間” 。
お客さんが「それ、欲しいな」と言うときって、
スペックじゃなくて、その先の未来が見えたときなんです。
全部台本にして一人コントしましょう。(提案)
著者情報
中平 裕貴(Yuki Nakahira)
株式会社エスワイシステム 関東事業本部
関東第2事業部 3SEシステム6部 事業部長代理
『技術 × 事業戦略 × 組織運営をつなぐ実務家』
エンジニアとしての技術的な知見を持ちながら、営業・事業運営・HR・組織マネジメントの視点も持つ実務家。
エンジニア、グループ会社経営、営業を経験し、技術とビジネスの両方を理解した「橋渡し役」として事業推進に携わる。
技術と組織運営をつなぎ、主体的なチームを育て、人々が「WONT TO」で動ける社会を目指す。
🛠 技術領域
アプリ開発、クラウド、データ分析、AI、
📈 事業・営業経験
SI事業の拡大、プロジェクトマネジメント、アジャイル
🏗 組織マネジメント
リーダー育成、組織改革、チームビルディング
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