こんにちは、エスワイシステム関東の中平です。
ここ最近、僕のコラムでは「育成」というテーマをいろんな切り口から書いてきました。
(関連記事)
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気づけばどれも、「どうやって人が育つのか?」を探っていたように思います。
今回はその総まとめとして、AI・心理学・空気づくり──
全部ひっくるめて「チーム育成ってこういうことだよね」という話をしてみたいと思います。
僕が育成について一番大事にしている考え方があります。
「意欲」と「仕組み」の両方がなければ、人は育たない。
どれだけやる気があっても、仕組みがなければ消耗する。
逆に、完璧な制度や評価基準があっても、本人に火がついてなければ意味がない。
“育成” という言葉を「教えること」と狭く捉えていた頃よりも、
今は、「その人が育ちやすい状態をどう設計するか」の視点を持つようになりました。
たとえば、Series47で紹介したY君という新人。
彼はChatGPTを “ただのツール” としてではなく、思考の壁打ち相手として自然に活用していました。
調査の途中でわからないことを投げる
設計方針に迷ったら、選択肢を整理してもらう
議事録や資料作成も「下書きレベル」をAIで作ることで、全体効率が上がる
彼にとってAIは、まさに “術師が連れている式神” みたいなもの。
「使いこなす」ではなく、「一緒に戦う」AI活用。
これは今の育成において、避けては通れない視点だと感じました。
Series50〜52では、心理学の観点から育成を掘り下げてみました。
スモールステップ:最初は「ちょっとできた」が最大の報酬
ダニング=クルーガー効果:序盤の “わかった気になる” がモチベーションを引き上げる
中盤以降:ポモドーロ法や「時間制限」をうまく使うことで集中力を高める
僕自身、「やる気を出すにはどうすればいいか?」ではなく、 “やってしまう流れ” をどう作るかを意識するようになりました。
やる気は出すものではなく、行動の中で育つもの。
これは技術でも営業でも一緒ですね。
そして、Series48で書いたように、
育成はスキルだけでなく、空気でも加速すると思っています。
万歳
拍手
グータッチ
「よっ!」のひと言
こうしたちょっとしたアクションやリアクションが、チームの空気に「喜び」「承認」「安心」を積み重ねてくれる。
僕はよく「拳を合わせる文化」をつくろう、と言っていますが、それは単なるノリではなく、
「一緒に乗り越えた感」を、体を使って残す方法
としてのチームビルディングなんです。
僕が育てたいのは、「スキルの高い人」ではなく、 “育ち続けられるチーム” です。
そのために、AIという武器も、心理の知見も、文化の温度も、全部使っていきたい。
これからも、ちょっと好きな空気、やってみたくなる仕組み、育ち合える関係──
そんな要素を大切にしながら、「チーム全体の成長」が連鎖するような仕掛けを、もっと考えていきたいと思っています。
中平 裕貴(Yuki Nakahira)
株式会社エスワイシステム 関東事業本部
関東第2事業部 3SEシステム6部 事業部長代理
『技術 × 事業戦略 × 組織運営をつなぐ実務家』
エンジニアとしての技術的な知見を持ちながら、営業・事業運営・HR・組織マネジメントの視点も持つ実務家。
エンジニア、グループ会社経営、営業を経験し、技術とビジネスの両方を理解した「橋渡し役」として事業推進に携わる。
技術と組織運営をつなぎ、主体的なチームを育て、人々が「WONT TO」で動ける社会を目指す。
🛠 技術領域
アプリ開発、クラウド、データ分析、AI、
📈 事業・営業経験
SI事業の拡大、プロジェクトマネジメント、アジャイル
🏗 組織マネジメント
リーダー育成、組織改革、チームビルディング
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