ブログ

中平コラムSeries56:AI, 心理学, チーム育成, 全部まとめて考えてみた話

作成者: 中平裕貴|2025年04月17日

こんにちは、エスワイシステム関東の中平です。

 

 

ここ最近、僕のコラムでは「育成」というテーマをいろんな切り口から書いてきました。

 

 

(関連記事)

 

 

 

 

気づけばどれも、「どうやって人が育つのか?」を探っていたように思います。

 

今回はその総まとめとして、AI・心理学・空気づくり──

全部ひっくるめて「チーム育成ってこういうことだよね」という話をしてみたいと思います。

 

 

育成とは、「意欲 × 仕組み」の掛け算である

僕が育成について一番大事にしている考え方があります。

 

「意欲」と「仕組み」の両方がなければ、人は育たない。

 

どれだけやる気があっても、仕組みがなければ消耗する。

逆に、完璧な制度や評価基準があっても、本人に火がついてなければ意味がない。

 

“育成” という言葉を「教えること」と狭く捉えていた頃よりも、

今は、「その人が育ちやすい状態をどう設計するか」の視点を持つようになりました。

 

 

ChatGPTは、最強の“思考の伴走者”だった

たとえば、Series47で紹介したY君という新人。

 

彼はChatGPTを “ただのツール” としてではなく、思考の壁打ち相手として自然に活用していました。

  • 調査の途中でわからないことを投げる

  • 設計方針に迷ったら、選択肢を整理してもらう

  • 議事録や資料作成も「下書きレベル」をAIで作ることで、全体効率が上がる


彼にとってAIは、まさに “術師が連れている式神” みたいなもの。

 

「使いこなす」ではなく、「一緒に戦う」AI活用。

 

これは今の育成において、避けては通れない視点だと感じました。

 

 

心理学は、「育成のリアルな処方箋」だった

Series50〜52では、心理学の観点から育成を掘り下げてみました。

 

  • スモールステップ:最初は「ちょっとできた」が最大の報酬

  • ダニング=クルーガー効果:序盤の “わかった気になる” がモチベーションを引き上げる

  • 中盤以降:ポモドーロ法や「時間制限」をうまく使うことで集中力を高める

 

僕自身、「やる気を出すにはどうすればいいか?」ではなく、 “やってしまう流れ” をどう作るかを意識するようになりました。

 

やる気は出すものではなく、行動の中で育つもの

 

これは技術でも営業でも一緒ですね。

 

 

チーム育成=“空気”の設計でもある

そして、Series48で書いたように、

育成はスキルだけでなく、空気でも加速すると思っています。

 

  • 万歳

  • 拍手

  • グータッチ

  • 「よっ!」のひと言

 

こうしたちょっとしたアクションやリアクションが、チームの空気に「喜び」「承認」「安心」を積み重ねてくれる。

 

僕はよく「拳を合わせる文化」をつくろう、と言っていますが、それは単なるノリではなく、

 

「一緒に乗り越えた感」を、体を使って残す方法

 

としてのチームビルディングなんです。

 

 

まとめ:育成は、“文化を育てること”でもある

僕が育てたいのは、「スキルの高い人」ではなく、 “育ち続けられるチーム” です。

 

そのために、AIという武器も、心理の知見も、文化の温度も、全部使っていきたい。

 

これからも、ちょっと好きな空気やってみたくなる仕組み育ち合える関係──

そんな要素を大切にしながら、「チーム全体の成長」が連鎖するような仕掛けを、もっと考えていきたいと思っています。

 

 

 

著者情報


 

中平 裕貴(Yuki Nakahira)

株式会社エスワイシステム 関東事業本部

関東第2事業部 3SEシステム6部 事業部長代理

 

『技術 × 事業戦略 × 組織運営をつなぐ実務家』

 

エンジニアとしての技術的な知見を持ちながら、営業・事業運営・HR・組織マネジメントの視点も持つ実務家。

エンジニア、グループ会社経営、営業を経験し、技術とビジネスの両方を理解した「橋渡し役」として事業推進に携わる。

技術と組織運営をつなぎ、主体的なチームを育て、人々が「WONT TO」で動ける社会を目指す。

 

🛠 技術領域

アプリ開発、クラウド、データ分析、AI、

📈 事業・営業経験

SI事業の拡大、プロジェクトマネジメント、アジャイル

🏗 組織マネジメント

リーダー育成、組織改革、チームビルディング

 

📩 お問い合わせ・お仕事のご相談はこちらから↓